トピックス

『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』来日記者会見レポート

8/30(金)公開「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」、主演のレオナルド・ディカプリオさんとクエンテイン・タランティーノ監督、プロデューサーのシャノン・マッキントッシュさんの来日記者会見に行ってまいりました!

監督は6年半ぶり、ディカプリオさんは3年5か月ぶりの来日、会場は全国から来たあふれんばかりのTV/スチールカメラとたくさんの記者の方々!!

間もなくお子さんが生まれることもあり?テンション高めの監督と、にこやかな表情でスターのオーラだしまくりのディカプリオさんの登場です!私服っぽいお姿もたまりません・・!

まずはお三方のご挨拶!

クエンテイン・タランティーノ監督
(お子さんが生まれるお祝いを受けて)僕じゃないんですけど、妻が妊娠しました!家の中が小さな「タラちゃん」でいっぱいになると思います!

レオナルド・ディカプリオさん
日本に帰ってくることができて本当にうれしいです。いつも暖かく迎えてくださって本当に感謝しています。

シャノン・マッキントッシュさん
初来日になりますが、この作品とこのチームで日本に来ることができて本当に嬉しいです。2日間東京を探検していましたが、すごく素敵な街だと思いました。みなさんにこの映画を楽しんでいただければと思います。

そして、記者さんからの質問タイムです。

タランティーノ監督にお伺いします。
シャロン・テート事件という、史実をもとにしながらリックとクリフという架空のキャラクターを加えるアイディアはどこから来たのか教えてください。

クエンテイン・タランティーノ監督
いい質問ですね!おもしろいな、と思ったのは、この映画で描いている時代はカウンターカルチャー(*1)に変化が見られた時代ということです。街も、業界自体も。その時期を、シャロン・テート事件に至るまでの時間軸にすれば、歴史的な部分も掘り下げられておもしろいのでは、と思いました。

13か14のときにE.Lドクトロウが書いた「ラグ・タイム」という70年代に書かれた作品を読んでおりました。変わった本だったのですが、おもしろかったのは実際に存在したフォード、フーディーニなどの人物と、フィクションを組み合わせた内容ということだったんですね。今回この作品を作成するにあたり、自分たちで作ったフィクションのキャラクターと、実際にロサンゼルス郡に住んでいらした方と組み合わせたらおもしろいんじゃないかな、と思いました。

*1 カウンターカルチャーとはサブカルチャーであり、その価値観や行動規範が主流社会のものとは大きく異なり、しばしば主流の文化的慣習に反する文化のこと。

2012年の「ジャンゴ 繋がれざる者」以来のタランティーノ監督との作品ですが、オファーがあったときのお気持ちを教えてください。

レオナルド・ディカプリオさん
今回は役に惹かれました。リック・ダルトンという役の魂のところを監督と作り上げていきました。彼は1950年代のTVスターとして、西部劇に出ている設定なのですが、人気が落ちてきて、今ではアンチヒーロー的な悪役、好かれない役をやらなければならない、彼にとって考えられない状況になってきている。周りでは文化も、演技自体も、世界自体も変わってきている。この世界で生きていくために、彼らは変わっていく。そこに惹かれました。

ディカプリオさんとブラッド・ピットさんを起用された理由は?

クエンテイン・タランティーノ監督

ひとことで言うと、キャラクターにぴったりだったから。正直なところを言うと、僕が選んだというより、僕が選ばれたんです(笑)

全ての企画をオファーされるお二人ですから、その中から僕の作品を選んでくれたことは本当にラッキーだったし、今まで僕と仕事をしてくれたことがあること、僕との仕事を好きでいてくれたこと、たくさん送られてくる、山積みの脚本の中から選んでくれたことは世紀のクーデーター、といってもいいくらいの出来事(笑)

ひとりは主演、もうひとりはその人のスタントダブルということで、単純に大物2人だからいい、ということでもありません。必要だったのは、内面がいかに違っても外面でどこか近しいところがないといけない。ある俳優のスタンとダブルとして、同じ衣装に身をつつめば、近いルックスになることも必要でした。それをこの2人にやってもらえたこと、本当にうれしく思います。

ブラッド・ピットさんとは初共演でしたがとても親密な間柄の役でした。どのような準備をされたのですか

レオナルド・ディカプリオさん

いつも映画に関しては徹底的にリサーチします。

ブラッド・ピット演じるクリフも僕が演じたニックも、ハリウッドのど真ん中ではなく、ちょっと落ちぶれたところにいて、業界もどんどん変わっていく。実際の自分のキャリアは成功しているといえますが、自分もハリウッドにいますからこのふたりがどのような状態になっているかは非常に良くわかります。どういう映画に一緒に出演したか、などの細かいバックグラウンドを全部監督が準備してくれていたので、撮影に入る時にはある程度のことが分かっていましたが、撮影中にも情報はどんどん増えてきたので、作品の時代のことも理解しながら撮影に臨めました。

リックというキャラクターを作るにあたり、影響を受けた人物、キャラクターはいますでしょうか?レオさんはこのキャラクターを演じるにあたり、何を大事にしてキャラクター作りをしたか教えてください。

クエンテイン・タランティーノ監督

いい質問ですね!当時はリックと同じような状況の役者さんがたくさんいました。背景に、50年代にテレビが登場し、テレビは新しいスターたちを生み出した。それまでは映画、舞台、ラジオからスターが表れていたのですが、テレビが人気を博する中で「テレビ後」としての大スターが生まれてきました。けれどもこの新しいスターたちが、60年代70年代の過渡期にどうなっていくのか、がまだ見えていない時期だったんです。

もちろんテレビから映画へ、と成功した3人は誰でも思い浮かぶと思います。スティーブ・マックイーン、クリント・イーストウッド、ジェームズ・ガーナーですね。でも彼らのようにうまくいかなかった人たちもいます。例えば出演した映画の評判があまりよくなかったり。うまくいかなかった人たちが当時はたくさんいて、だれかひとりということではなく、たくさんの方の要素を組み合わせてリックというキャラクターを作りました。

レオナルド・ディカプリオさん

監督同様、たくさんの役者さんを参考にしました。この映画のリサーチに入ったときは、未知の世界に入り込んだ感じだったんです。ご存じの通り、タランティーノ監督といえば映画マニアですからものすごい知識が豊富なワケで、監督からいろんなことを教わりました。この映画は、ハリウッドにとって祝福というかお祭りというか、そういう映画だと思います。

私たちが楽しんできた多くの作品に出ている多くの人は忘れ去られていたり、そもそも知られていなかったり。作品を通して、こういったリサーチができたことは私にとって素晴らしい経験になりました。

タランティーノ監督だからこその印象に残っている撮影の仕方、作品の進め方はありましたか?

シャノン・マッキントッシュさん
クエンティンの作品は「魔法」のようなものです。現場も、監督のデビュー作「レザボア・ドッグス」から働いているスタッフもたくさんいます。彼らは本当に楽しんで現場に戻ってきています。タランティーノのビジョンを、一緒に作り上げようとしています。撮影の合間は、クエンティンによる映画の歴史の授業がはじまり、いろんなことが学べるんです。クエンティンのスタッフたちは、なんであろうとクエンティンの映画に参加したいということで、作品が動き出したことを聞くとみんな連絡してきます。ほかの映画を断ってでも彼の映画に参加したい、という人もいます。それだけの喜びがあるんです。今回は特に、レオとブラッドとマーゴという素晴らしいキャストと一緒に作品を作り上げることが出来、みんなが感じたのは喜びと素晴らしさでした。

作品の中ではものすごい奇跡が起きますが、みなさんに起こったとんでもない奇跡はなんですか?

クエンテイン・タランティーノ監督
この映画の世界でキャリアを持てている、というのが奇跡だと思います。9本も映画を撮ることができて、日本に来ても僕が誰だか知っているんです!96年にはビデオショップの店員だった自分を思えば本当に奇跡だなと思います。たくさんの素晴らしい機会を与えられて、この業界の中で「仕事だから」映画を作っているのではなく、ひとりのアーティストとして映画を作っていくことができる、自分の進みたい道を前に進み続けられていることが本当に幸運だし、そのことは絶対に忘れないでいようと思います。

ディカプリオさん
僕はLAで育ちました。実際にハリウッドで生まれています。夢を持っていても、なかなか叶えられない方が多いのが現状だと思いますが、私はラッキーにもハリウッドに生まれ育ちましたので、学校が終わるとオーディションを受けに行くという生活を送っていて、今のこの状況は幸せなことだと思っています。また、自分に決定権がある、自分に選択肢がある、それ自体が俳優としては奇跡だと思いますし、それに感謝しています。

シャノン・マッキントッシュさん
私も同じなんですが、大好きな仕事ができるということ、大好きなこの業界で、大好きな人たちと仕事ができるということ。家族がいて、こういう生活に耐えてくれる夫がいて、2人の息子がいるということ、それ自体が奇跡です。

この時代を作り上げるうえで一番楽しかったことはなんですか?

クエンテイン・タランティーノ監督

素晴らしい役者さんにも恵まれ、この時代、このキャラクターたちに命を吹き込むことは本当に楽しい作業でした。何が一番満足したかと言われたら、実際に今生きている街、ロサンゼルスの時を40年間逆に回して、CGを一切使わず、スタジオでの撮影も一切せず、実際にビジネスも行われていて、車も人通りもある、その場所を、美術や衣装、映画で使われる様々なトリックを使ってこの時代を再現できたこと、そしてその出来栄えが自分でも満足するものだったことです。

あと、追加ですいません!最近知った日本の監督のことでひとこと言いたいんですが、蔵原惟繕(*2)監督の69年の作品「栄光への5000キロ」)がおもしろくて。誰か字幕付きのDVDをお持ちでしたら、あと2日は日本にいますので僕にプレゼントをお願いします!

*2 『俺は待ってるぜ』で監督デビュー。大胆なカメラアングルとカメラワークで注目を浴びる。『栄光への5000キロ』をはじめ、『キタキツネ物語』、『南極物語』で有名。

『ハリウッド』とはあなたにとってどんな意味をもちますか?

クエンテイン・タランティーノ監督
レオとも話していたのですが、『ハリウッド』とは2つの意味があります。1つはこの映画業界、もう1つは街です。この作品はその両方を扱った作品になっています。人が住んでいる、そういう街でもあり、同時にひとつの業界として、大成功した人、中ぐらいの成功、中ぐらいの失敗、大きな失敗、すべてが隣り合わせにある、そんな街でもあります。いろんな方のポジションがどんどんどんどん変わっていく場所でもあって、そこが興味深い街でもあります。

ディカプリオさん
私にとってハリウッド、LAというところは生まれ育った町なので、ちょっと偏見もあると思うんですが、ハリウッドという街にはかなりひどい人がいます(笑)。が、私自身はLAに家族がいて、いい友達もたくさんいて、そういう意味では私の一部になっている街です。ハリウッドは夢の工場であり、成功も生み出しますが失敗も生み出す。ここで多くの素晴らしい人々に出会ってますし、その中には政治的な意見が合う人もいます(笑)。常にハッピーになれる場所です。

ひとつひとつの質問に丁寧に答えてくださる監督とディカプリオさん、作品に対する思いが伝わる素晴らしい記者会見となりました!既に作品を拝見しているのですが、おふたりの言葉を聞いてまた作品を見たくなりました!

同日夜に行われたジャパンプレミアの様子です。

スーツ姿も素敵ですね・・・・

「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」は8/30(金)より池袋・成田HUMAXシネマズにて公開です!

ヒューマックスシネマでは池袋HUMAXシネマズ公認アンバサダーの映画大好きV-tuber、夜子・バーバンクさんとのコラボキャンペーンも開催中!是非、こちらもご参加ください!

©2019 CTMG. All Rights Reserved.